読書会

大学通りの桜も散って、いつもの静かな国立が帰ってきています。レポートが随分遅くなりましたが、4月7日(土)午前中に「読書会」があり、志賀直邦著の「民藝の歴史」P86~P102 「9 民藝の誕生」「10 民藝のモデルルーム”三国荘”」をメンバーで読みました。


9章からは柳宗悦の京都時代のことが述べられています。関東大震災と「白樺」の終焉によってもたらされる氏の京都への転居。この地で新しい仲間と出会い、新たな活動が始まります。何より驚いたのは、氏が私の母校の講師をされていたことでした(もちろん時代はだいぶ違いますが)。さらに上賀茂民藝協団のこと、三国荘のこと、とても興味深く読み進むことが出来ました。

文中で柳宗悦は京都時代を振り返り、このように述べています。「私は大正の終わりから昭和の八年まで足掛九年も京都に住んだが、今から想うと、もっとよくこの旧都やその周辺の文化の跡を見ておくべきであった。併し徒に怠っていたわけではない。京都に在住の間、私の心をいたくそゝったものの一つは朝市であって、私は中々勉強した。之には河井寛次郎が先達であった」(「全集」第16巻)

柳宗悦が復活のきっかけを作った”丹波布”との出会いも、こうした日々の中での出来事だったようです。柳たちが京都の朝市で集めた品々は、今なおその多くが日本民藝館に収蔵されています。

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次回は5月19日(土)10:10~11:40です。
参加者募集中です。
ご興味のある方は(042)505-5702までお電話ください。
次回テキスト/「民藝の歴史」(ちくま学芸文庫)
P103~P123
著者:志賀直邦、発行:筑摩書房
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✻ただ今、お店は常設展示です。

11. 4月 2018 by もえぎ店主
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